米国株下落、中国の投資抑制巡る懸念が再燃
米国株下落、中国の投資抑制巡る懸念が再燃
Jeremy Herron、Sarah Ponczek
Bloomberg 2018年6月27日 17:31 JST 更新日時 2018年6月28日 6:24 JST
→S&P500種は5月以来の安値、米国債は上昇し10年債利回り2.83%
→NY原油は続伸、米政府統計が在庫の大幅減示す-NY金は下落
27日の米株式市場は下落。S&P500種株価指数は5月以来の安値となった。一方で米国債は上昇。トランプ政権が中国による投資の抑制で断固とした措置を取るとの懸念が再燃した。原油相場の上昇を受けてエネルギー株は値上がりした。
米国株は下落、S&P500種は5月以来の安値
米国債は上昇、10年債利回り2.83%
NY原油は続伸、米政府統計が在庫の大幅減示す
NY金は下落、ドル上昇が手掛かり
S&P500種は一時0.9%高となったが、その後下げに転じ5月29日以来の安値で終了した。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長はFOXビジネスとのインタビューで、通商面に関してトランプ大統領は中国への姿勢を緩めていないと述べた。
先にトランプ政権は、重要技術分野への中国の投資を抑制する上で比較的穏健なアプローチを取る考えを示していた。中国による投資の抑制を巡るホワイトハウスの方針が引き続き不透明なことが影響し、テクノロジー株が大きく売られた。またS&P500種の金融株指数は過去最長となる13営業日続落となった。エクソンモービルは高い。原油相場は値上がりし、1バレル=73ドルに近づいた。
S&P500種株価指数は前日比0.9%安の2699.63。ダウ工業株30種平均は165.52ドル(0.7%)下げて24117.59ドル。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りが5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.83%。
ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は続伸。2014年以来の高値となった。米国の原油在庫が約2年ぶりの大幅減となったことに反応した。米エネルギー情報局が発表した週間在庫統計によると、原油在庫は989万バレル減少した。米国の重要な原油受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫は6週連続で減少した。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は2.23ドル(3.2%)高の1バレル=72.76ドル。ロンドンICEの北海ブレント8月限は1.31ドル上昇し77.62ドル。
ニューヨーク金先物相場は3日続落。この日はドルが堅調を維持したことを手掛かりに金は売られた。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.3%安の1オンス=1256.10ドル。
アトランタ連銀のボスティック総裁は前日、貿易問題が経済に対するリスクを高める可能性があるとの認識を示した。
チャールズ・シュワブのチーフグローバル投資ストラテジスト、ジェフリー・クライントップ氏は貿易問題について、「株式市場でネガティブ材料となっていることは明らかだ」と指摘した。「朝方のように貿易問題が緩和に向かっているような時は、株式は上昇する傾向にある。貿易問題を除けば相場はそのように動いていただろう」と述べた。
原題:U.S. Stocks Slide as Trade Angst Grows; Oil Climbs: Markets Wrap(抜粋)
Oil Surges to Highest Since 2014 After ‘Massive’ Stockpile Drop
PRECIOUS: Gold’s Six-Month Low Spurs Questions Over Haven Appeal
(市場関係者のコメントなどを追加し、更新します.)
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