麻原彰晃は便秘で…拘置所医務部長が記した陳述書の中身
麻原彰晃は便秘で…拘置所医務部長が記した陳述書の中身
日刊ゲンダイDIGITAL 2018年7月11日
拘置所内での様子が明らかになった。
6日に死刑執行となったオウム真理教元代表の麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚。20年以上におよぶ長期拘置の影響で、心神喪失状態を懸念する声が高まり、「受刑能力の有無」をめぐって議論が続いていたが、結局、真相は分からずじまい。だが、本紙は2008年1月からの麻原の健康状態や、診察・処方内容を詳しく記した東京拘置所医務部長(法務技官医師)の陳述書を入手した。
陳述書は18年5月10日付。東京拘置所に安置されている麻原の遺体引き渡しを求める妻らが上川法相に提出した7月7日付の要求書に添付されていた。
「食事はしているのかと質問したところ、本人(麻原)は『バカにしているのか、ばかやろう』と述べた」(08年4月)、「左頬に腫れが疑われたため、診察を実施したものの、医師が口を開けるよう指示しても、本人はもみ手をしながら、『それは無理だろう』『やっぱ』などと小声でボソボソ述べて従わず」(15年4月)、「診察室にて、精神科医師による診察を実施したところ、医師が精神科の診察であることを告げると、小声で『これはつまり戦争をしかけられているんだ』などとブツブツとつぶやいていた声が大きくなる」(17年12月)
全体的に見て、麻原発言は不明瞭なものが多く見受けられたものの、診察した医師は「会話は成立しないが、こちらの話していることは理解している様である」として、「受刑能力あり」と判断していたようだ。
健康面では、麻原は腸の具合がよくなかったらしく、「便秘のため、コーラック1回2錠(20回分)を処方した」(10年1月)、「いつもは便秘がちだが、本日、軟便により内科医師が診察」(13年4月)といった記述もあった。陳述書ではまた、麻原に拘禁の影響があることを認めつつも、「現状において自傷他害のおそれは認められず、生・身体の安全に対する危険も認められていないことから強制的な治療の必要はない」と結論づけている。
果たして麻原に受刑能力があったのかどうか。確実に言えることは、もはや確認する術はないということだ。
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