日本株は続伸へ、貿易摩擦緩和や業績期待ー輸出一角や内需高い

日本株は続伸へ、貿易摩擦緩和や業績期待ー輸出一角や内需高い

赤間信行

Bloomberg  2018年7月13日 7:59 JST

→中国の対米報復姿勢に軟化の兆し、欧米株高・円安とリスクオン

→Fリテイリや安川電の四半期決算好調、業績への楽観的見方広がる


13日の東京株式相場は続伸する見込み。米中貿易問題についての中国の報復スタンスが弱まり、為替市場では円が下落、業績期待が高まる輸出関連株が買われそう。ファーストリテイリングの四半期好決算を受けて小売など内需関連株も上昇する公算。

  米国が中国製品に対する追加関税リストを公表したことに対し、中国商務省の高峰報道官は「必要な」反撃措置を取ると述べたものの、具体的な手段を示すことを控えた。貿易問題の悪化が回避されるとの見方から、12日の米S&P500種株価指数は前日比0.9%高の2798.29と反発し、2月1日以来の高値で引けた。けさのドル・円相場は1ドル=112円台半ばと、東京株式市場の12日通常取引終了時点の112円29銭からやや円安で推移している。

  大和証券投資情報部の石黒英之シニアストラテジストは、「貿易問題については米中両国の報復合戦が弱まってきた印象。両国が交渉のテーブルについて妥協策を探る可能性も出てきたことで、短期不透明感の後退による株高が見込める」と述べた。また「海外投資家は前週までの3週間で先物を約1兆1000億円売り越しており、売り持ちを整理する買い戻しなど需給面からの押し上げも期待できる」と言う。

  業績期待も高まりそう。Fリテイリが12日に発表した3-5月期営業益は前年同期比37%増の684億円、安川電機は172億円と、いずれも市場の事前予想を上回った。大和証の石黒氏は「Fリテイリは海外事業の好調が確認できる好決算。小売りの勝ち組として評価され、指数の押し上げに寄与するのではないか」とみている。米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物(円建て)の12日清算値は2万2325円と、大阪取引所の通常取引終値(2万2210円)に比べて115円高。

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