拉致問題に北“ゼロ回答” 金正恩は新たな調査・対話を拒否
拉致問題に北“ゼロ回答” 金正恩は新たな調査・対話を拒否
日刊ゲンダイ DIGITAL 2018年7月13日
北朝鮮の金正恩委員長が拉致問題で、日本政府に対して事実上の“ゼロ回答”をしていたことが分かった。
韓国の拉致被害者家族でつくる「拉致者家族会」の崔成竜代表が12日、北朝鮮の指導部に近い消息筋からの情報として明らかにした。
それによると、金委員長は6月12日の米朝首脳会談後、関係部署に「再調査の結果を改めて日本側に説明するように」と指示。日本に対して、この結果を受け入れるよう要求しているという。
北朝鮮は2002年に「拉致被害者8人死亡」と表明。14年5月、日本と北朝鮮のスウェーデンの首都ストックホルムでの会談で、北朝鮮が日本人の拉致被害者や行方不明者について包括的に再調査を行い、日本はその見返りに対北制裁の一部を解除するとの合意に達した。
その後、北朝鮮は合意に基づく再調査の結果をまとめたが、日本政府はこの報告書の受け取りを拒否したとされる。
金委員長が日本政府に受け入れるよう要求している「再調査の結果」とは、このストックホルム合意に基づく古証文のような報告書のこと。金委員長は「日本はいい加減に報告書を受け取れ」と言っているのだ。
金委員長はすでに「拉致問題は取り上げず、対話せず、交渉もするな」という「特別な指示」を出したとの情報もあり、今回の指示もその延長線上にある。
安倍首相は文在寅韓国大統領やトランプ米大統領に、それぞれ首脳会談で拉致問題を取り上げてくれと泣きつき、それをまるで“大てがら”のように吹聴しているが、金委員長はそんなことなど歯牙にもかけていなかったということ。
そもそも、他人のフンドシで相撲を取ろうとするのが姑息なのだ。“外交の安倍”が聞いて呆れる。
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